「明日も明後日もこれからずっとこういう日ばっか続くのかと思ったら、なんか一気にどっと疲れた。」
三年は組長屋の来客はため息をつきながらそう言った。
「あんまり気に病んじゃだめだよ。」
なんて言いながら藤内がお茶を淹れている。委員会のときに立花先輩に頂いた、少し変わった茶葉だそうだ。来客こと作兵衛は、は組の部屋はお茶のレパートリーが豊富だな、と笑った。僕も、保健委員ではいろんな薬草を扱っていて、その中にお茶にするとおいしいものもあるからよくそれをもらってくるし、今淹れているお茶みたいに藤内も委員会でもらってくることが多いから、だと思う。茶葉をもらってくる、っていうのは、その活動内容が首実検をはじめとする戦の作法だと分かっていても、作法委員会という響きにあっているきがして。
「そうだよ、作。3日連続で実技の授業の場所が裏山だっただけじゃない。」
「そうだけど。でも裏山で授業をやったら必ず裏々山までは行く羽目になるんだよ。」
再度作がため息をついた。そう、3日連続で実技の授業が裏山で行われて、3日連続で例によってあの2人が迷子になって、3日連続で裏々山まで捜しにいく羽目になっただけで、うーん、確かに疲れもするだろうな。
はい、と藤内が淹れ終えたお茶をそれぞれの前に並べてくれて。藤内が先輩から頂いたこのお茶は、なんだか落ち着く香りがするから、僕ら2人のお気に入りだ。それを口にしようとした瞬間、襖が開いた。
「なぁ、ジュンコ見なかったか!?」
孫兵だ。これも、またいつものことで、僕たち3人は顔を見合せて苦笑して立ち上がって一緒に探すよ、と言った。
「よかった。ろ組の長屋に最初は行ったんだけど誰もいなくてさ。」
孫兵がそう言った瞬間、作が固まった。数秒。そして叫んだ。
「あいつら!ずっと部屋にいるって言ってたくせに!」
要捜索人数は、一匹と二人。捜索要因は3名。ひとり頭いずれか一人を見つければいい計算だ。